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そして次の日、帰りの会が終わると、霞(聡)は香織に呼び止められた。

「どうしたの?香織ちゃん。」

「これから一人で行きづらいから一緒について行ってもらえるかな?」

「うん、もちろんいいよ。」

「ありがとう。」

「じゃあ、そろそろ時間だから行こう。」

「そうだね、行こう。」

霞(聡)と香織は屋上に向かった。

「じゃあ、ここでまっててね。」

「うん、わかった。いってらっしゃい、香織ちゃん。」

霞(聡)は屋上の扉付近で香織と別れた。
そのとき急に下から足跡が聞こえてきたので霞(聡)は隠れた。

足跡は屋上の方へ向かってきて、それは屋上の扉を開けた。
うっすらとだが男子生徒が一人入ってくるのがわかった。

そのとき屋上には香織がおり、誰かが入ってくるのに気がついた。

香織が振り向くと、男子生徒が立っていた。香織はその男子に面識があった。
隣のクラスで名前は『柏木大輔』という人だった。   
サッカー部で女子に人気が高かった。

そして、大輔は香織に話しかけた。

「あの・・・・ここに来てくれてありがとう・・・」

「実は・・・話したいことがあるんだ・・・」

「実は・・・前々から大山(香織)さんのこと気になってて・・・良かったら僕と付き合ってください!!」

香織は告白された。
香織は緊張のあまり言葉が出なかったが、ようやく自分の意思を口にすることができた。

「柏木くん・・・ありがとう・・・」

「私で良ければ・・・・よ・・・よろしく・・・おねがいします」

香織は頬を赤らめながら自分の意思を伝えた。
大輔と香織は照れくさそうな・・・・どこか楽しそうな、幸せそうなスマイルを浮かべた。

そして奥に隠れて、その光景を見ている霞(聡)も笑みを浮かべた。
ただし、それは大輔や香織とは違う不気味な笑みだった。

『これからどうイタズラしてやろうかな。楽しみだな。へへへっ!!』

霞(聡)は心の中でそう思いながら、嫌らしい顔つきでその光景を眺めていた。